結の日記

酒と共に生きるバイが、山形から愛をこめて更新致します。

官能小説風ブログ 「情熱を模した真っ赤な脇役が好き」

「ちょっと待って…それって本当なの?」

咲き始めの桜の花びらのような色の頬で君が、恰も、信じられないと言いたげな口調で僕に言った。

 

しかし事実は事実で揺るがない。

いくら疑おうとも目の前の事象は変わらない。

 

事実を認められないのだろう。

彼女の顔には徐々に不安の濃淡がはっきりと表れていた。

 

「そうだよ」

 

僕は偽りも飾りもしない一言を投げた。

彼女の眼から目を逸らすことなく。

その行為が「真実」だと彼女に突きつける。

 

僕は“嘘は方便”だなんて思わないよ。

君にはいつまでも僕の真実を認めて欲しいんだ。

その行為が僕の心の拠り所となるから…

嘘ばかりのこの世界で、僕だけの真実でいて欲しい。

本当に君を愛してるんだ だから」

 

「もう聞きたくない!!

もう…あなたなんか……!!」

 

頬の桜は豪雨によって散り絶え、彼女はその場に座り込んでしまった。

 

不器用な僕は彼女をそっと抱き寄せ、彼女の唇に唇を重ねると、強引に情熱の在り処を弄った。

息の切れ間に、彼女が言う。

 

「お願い。嘘だと言って…」

 

熱い吐息が僕の顔に触れる。

僕は彼女の涙を拭い、言った。

 

 

 

「ごめんよ。

 

牛丼屋にいままで一回も行った事がなかったなんて嘘だよ…」

 

僕は初めて彼女に嘘をついた。